法務省は、10月5日から登記の申請書に加わった「国籍等」について、こう書いています。「もっとも、登記申請においては、従来から、住民票の写し等の住所を証する情報を提供する必要がありますので、これによって上記情報を兼ねることができる場合には、追加で必要となる添付情報は生じません」。
住所の証明に出す住民票で国籍の証明も兼ねられれば、出す紙は増えない、という文です。
60代の人が、住み替えでマンションを買うとします。売買契約は9月に済ませ、決済と登記の申請は11月です。日本国籍で、日本に住んでいます。登記は司法書士に頼んでいて、住民票を1通用意するよう言われています。贈与で家を受け取る人も、ここから先は同じです。
法務局は、申請書の様式と記載例を「R8.10.5以降に申請する場合」として分けて出しています。契約が9月でも、申請が11月ならこちらの様式です。買主の欄には「国籍等 日本」の1行が加わります。

添付書類の欄にも、住所の証明とは別に「国籍等を証す情報」が加わります。欄が増えても、出す紙まで増えるかどうかは国籍の示し方で変わります。示し方は、本籍の載った紙を出すか、申請書に住民票コードを書くかの二つです。紙なら役所に請求するとき、住民票コードなら申請書を書くときに決まります。
公式が例に挙げるのは、本籍が載った住民票
日本国籍の人の国籍の書類として、法務省のページも法務局の記載例も、本籍地が記載された住民票の写しと戸籍の附票の写しを例に挙げています。本籍が載った住民票なら、住所の証明に出すその1通が、この例にもそのまま当たります。欄は二つでも、紙は1通のままです。

本籍は、請求するときに選ぶ項目
住民票の写しでは、本籍と戸籍の筆頭者はふだん省かれていて、請求する人が選んだときに載ります。

杉並区や板橋区は、コンビニ交付でも選べると案内しています。窓口・郵送・コンビニのどれで選べるかは、住んでいる市区町村の案内で確かめます。
紙で示すなら、住民票を請求するときに、本籍・筆頭者を「載せる」と選びます。住民票とは別に戸籍の附票の写しを足す道もありますが、その場合、出す紙は住民票と合わせて2通です。
もう一つの道では、司法書士が申請書の住所に住民票コードを書きます。記載例の注は、住民票コードを書けば住所の証明の住民票も出さなくてよいと説明しています。国籍の書類まで要らなくなるのは、日本に住む日本国籍の人がこれを書き、登記官が住民基本台帳ネットワークで日本国籍を確かめられた場合だと、法務省の通達にあります。
どちらの道になるかは、申請書を作る司法書士の段取りしだいです。住民票を1通と言われているなら、請求する前に、本籍を載せて取るのか、住民票コードで進めるのかを聞いておきます。聞けないまま取りに行くなら、本籍を載せておけば、公式が例に挙げる書類の形にはなります。
相続で受ける日本国籍の人は、戸籍がもうその役をしている
法務局の相続登記の記載例のうち、法定相続と遺産分割の例は、日本国籍の相続人について、相続人であることが分かる戸籍の証明書で足り、国籍のために重ねて出す必要はないと書いています。この形で家を受ける人は、住民票に本籍を載せる選択をしなくて済みます。申請人にならない相続人は、申請書に国籍等を書くこともありません。
2026年10月10日時点の法務省「検索用情報の申出について」、同省の通達(令和8年9月4日付)と所有権移転登記の記載例、法務局の売買・贈与・相続(法定相続・遺産分割)登記の記載例(令和8年10月5日以降に申請する場合、令和8年9月11日更新)、大阪市・杉並区・板橋区の住民票の案内によります。

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