亡くなった親の名義のままの建物でも、滅失登記の前に名義を移し直す必要はありません

共通組版のアイキャッチ。左に「通常の申請に足すのは、紙が一種類」の文字と、「親の名義のままの建物を取り壊したとき」の小見出し。右の濃い緑の円の中に、文字のない図形。生成り色の引き出しが一段だけ入った枠と、二段入った枠が、底の高さを揃えて左右に並び、二段のほうの下の一段だけが朱色に塗られている シニアの家計管理

先に相続登記で名義を自分へ移し、そのために兄弟と遺産分割の話をまとめて、それから取り壊した建物の滅失登記を出す。この順番は、この申請には要りません。

東京ブロック管内の法務局が出している相続登記のガイドブックには、被相続人名義の建物を取り壊した場合の答えがあります。相続人の1人から、相続人であることが確認できる戸籍・除籍謄本を添えて、建物滅失の登記を申請することができる、という答えです。

そもそもその家が登記されているかどうかから分からない場合は、その確かめ方を別の記事で書いています。

同意書は、ガイドブックの答えに出てこない

名義人本人が出す通常の申請では、取り壊した業者が作る証明書を添えます。名義人が亡くなっている場合は、そこへ自分が相続人だと分かる戸籍・除籍謄本が足されます。この証明書のことと、この登記の申請に期限があることは、先ほどの記事にあります。

ほかの相続人の同意書も、遺産分割協議書も、その答えの中には出てきません。

東京ブロック管内法務局・地方法務局の相続登記ガイドブック(詳細編)Q&A編の表の一行。左の欄に番号「30」と設問「被相続人名義の建物を取り壊した場合の登記手続は、どのようにすればよいのですか。」、右の欄に回答「相続人の1人から、相続人であることが確認できる戸・除籍謄本を添付して、建物滅失の登記を申請することができます。」
設問は手続きの進め方を尋ねていますが、答えは誰が何を添えて申請できるかの一文で返ってきます。その一文は、書類の名前より先に「相続人の1人から」と書き出しています。

名義の移転が済むことも、兄弟の話がまとまることも、ここに並んでいるものの外にあります。

ただし、ここで消えるのは取り壊した建物の登記記録です。土地の名義は亡くなった親のまま残り、この申請でそこが動くわけではありません。

その紙は、ほかの誰の返事も待たない

その戸籍・除籍謄本は、役所の窓口が出す紙です。遺産分割協議書のようにほかの相続人の署名や押印を並べる欄は無く、受け取ったものをそのまま添えます。

遺産分割の合意は、相手の返事が揃うまで前へ進みません。この戸籍・除籍謄本に、その返事は要りません。確かめることは一つ、亡くなった親と自分のつながりが戸籍でたどれるかどうかです。

編集部作成の図。見出しは「建物滅失の登記に添える書類」。上のカード「通常の場合」には「建物滅失証明書」の行が1つ。下のカード「名義人が亡くなっている場合」には「建物滅失証明書」の行と、緑で強調された「相続人であることが確認できる戸籍・除籍謄本」の行が並ぶ
緑の行の紙は、取り壊した建物ではなく、亡くなった名義人と申請する人のつながりを証明します。名義人が亡くなっていても、取り壊しの証明書は通常の場合と同じものです。

何をどこまで揃えるかの細かいところは、申請先の法務局で確かめられます。

自分で出さずに頼む場合、相手は原則として、相続で相談している司法書士ではなく土地家屋調査士になります。なお、この登記に登録免許税はかかりません。

提出の前に確かめる項目に、その一行がある

相続登記のガイドブックは質問に答える冊子ですが、それを出している局とは別に、鳥取地方法務局は、申請書を出す前に自分で確かめるための確認表を用意しています。そこには十ほどの項目が並び、その一つが、登記されている所有者が死亡している場合に、相続を証明する書類を添えたかどうかです。

鳥取地方法務局「申請書提出前のチェックリスト(建物滅失用)」の一部。けい線で区切られた行が縦に並び、番号5の行は「原因(登記原因及びその日付)は記載していますか?」、番号6の行は「登記されている所有者が死亡している場合、相続を証明する書類を添付していますか?」。各行の右端にチェック用の四角い枠がある
死亡している場合という条件が先に置かれ、そのあとに添付の確認が続きます。この行は、先に名義の手続きを終えたかどうかまでは尋ねていません。

名義人が亡くなっているという状態は、この確認表の上では特別な事情ではなく、提出前に目を通す項目の並びに、最初から刷られています。

2026年9月時点の不動産登記法・土地家屋調査士法・登録免許税法と、法務局が公開しているガイドブック・記載例・チェックリストによります。

ふくふくさん

こんにちは、ふくふくさんです!😊

このブログでは、シニア世代の皆さんが安心して暮らせる「お金」「健康」「生活の知恵」について発信しています。

運営の想い
年金生活や資産運用、健康管理など、60代からの暮らしにはちょっとしたコツが必要です。
「老後の資金はどう増やせばいい?」「健康を維持するには?」そんな疑問に答えながら、無理なく豊かな生活を送るヒントをお届けします。

こんな人におすすめ!
✔️ 老後の資産を安全に運用したい方
✔️ 節約しながら豊かに暮らしたい方
✔️ シニア向けのお得情報を知りたい方

「安心して楽しく暮らせるシニアライフ」を一緒に考えていきましょう!

ふくふくさんをフォローする
シニアの家計管理
シェアする
ふくふくさんをフォローする

コメント

タイトルとURLをコピーしました