両耳で40万円の補聴器を買って、医療費控除の申告をした。
でも、還付金は1円も戻ってこなかった。
年金収入だけで暮らしている人には、わりとよくあることです。
そしてそれでも、翌年度の住民税は下がっていることがあります。

還付が0円でも、無意味だったわけではない
所得税と住民税では、税金がかかり始める場所が違います。
65歳以上で年金収入だけ、ひとり暮らしの場合、所得税がかかり始めるのは年金収入がだいたい214万円から。住民税のほうは、もっと手前の155万円あたりから始まります。
つまり155万円から214万円のあたりでは、所得税を納めていないので還付は出ないのに、住民税だけが下がるということが起きます。
やっかいなのは、住民税は「戻ってきました」という形で届かないことです。翌年度の通知書の金額が、静かに小さくなっているだけ。
何も起きなかったように見えるほうが、実は効いています。
ただし下がるのは、もともと払っている住民税の額まで。40万円の補聴器を買っても、それ以上は戻りません。
還付が0円でも、出す先はあります
還付通知が来ないと、申告そのものが無駄だったように感じます。
でも法律のほうは、医療費控除を受けたい年金受給者を、ちゃんと申告する側に置いています。

所得税の確定申告が必要ない場合でも、住民税の申告が必要になることがあります。住民税の申告の期限は、翌年の3月15日。詳しくは市区町村の窓口で確かめてください。
自分に必要かどうかは、その年の年金収入で決まります。手取りではなく、天引きされる前の金額です。
155万円にも届いていなければ、動かせる税がありません。その年は、急いで用意する書類もありません。
2026年8月時点。金額は65歳以上・年金収入だけ・ひとり暮らしの場合の目安で、社会保険料が引かれている人は二つの線ともこれより少し上になります。補聴器の購入費が対象になるのは、補聴器相談医に「補聴器適合に関する診療情報提供書(2018)」を書いてもらった場合です。


コメント